勿忘草
この木の精?
だが、明らかに。
「それ、病院のパジャマ。」
その少女が着ているピンクのパジャマを指をさして言うと。
「あれ、バレちゃった」
悔しそうに頬を膨らませて見せた。
こいつ、バレたも何も、木の精だなんて言うなんて、しかも木から降ってくるなんて…。
「バカ?」
こんな突飛な登場の仕方に、俺が思わず笑ってしまえば。
「ふふふ、つまらなくなくなりましたか?」
目の前の少女も、嬉しそうに笑った。