あの憧れの先輩と…。
…………ん?あれ?
なんで先輩のとなりにお兄ちゃんがいるんだろう……
あのお兄ちゃんが先輩と仲良くなるようなきっかけも出来ないだろうに…
「ま、いっか。さぁてと、先輩の顔も見れたし、帰りますかー。」
私は自分のクラスに戻った。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「あー、柚子遅い」
「ごめんごめん、先輩に見とれてた!」
「また一条先輩ー?あの人のどこがいいのかさっぱりだね」
今、先輩にケチ入れてるのは高校入って仲良くなった野中真里。
もう親友って言うぐらいちょー仲がいい。
「どこって…全部?」
私は疑問形で応えた。
「全部って………はぁ……私はあんたのお兄さんの方がかっこいいと思うけどね。」
「………………はぁ?あの人のどこがいいの?」
私は呆れながらさっき真里から言われた言葉をそのまま返し、
「んー、……………とにかく一条先輩より絶対良い」
「ふーん、でもまぁ私は先輩一筋だもん。」
私ははっきりと自慢気に言った。
そしてちょうど予礼がなり、真里とは一旦別れ自分の席についた。
これから長い授業だ。
あーやだやだ一条先輩いないかなー。
私の席は窓際。
だから青々とした綺麗な空を
ボーッと眺めようと思い外を見つめた。