マザコン狩り
あれから一週間、事件は何の解決の兆しも見せず、行方をくらませる人間が増える一方だった。


百合も、毎日のように出かけている。


イライラしているのが態度でわかる。


恐らく、彼女たちにも変化がないのだろう。


「たまには息抜きしなさいよ。」


そういって祥子は百合に映画のチケットを渡した。


「でも…。」


「カリカリしたっていい案は浮かばないものよ。リラックスしたら、頭の働きがよくなるわ。」


「ありがとう。」


次の翔太の休みの日に、二人はデートをすることにした。


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