マザコン狩り
部屋に行くと、案の定翔太はまだ眠っていた。


「翔太、朝だよ。」


「まだ眠いよォ〜」


百合は、少し子供っぽい翔太の話し方に、いつも自然と笑顔になる。


「仕事遅れるよ。」


「う〜ん…。」


「ほらっ父親の会社だからって甘えないの。」


「うん…おはよぉ〜。」


「ゴハンできてるから、着替えておいで。」


翔太は百合が部屋を出てからのそのそと動き始めた。


リビングへきた翔太は、髪はボサボサ、ネクタイも曲がっていて、とても見れたものじゃない。


百合は翔太の髪とネクタイを直してやる。


「お腹空いたよ〜。」


「ゴハンできてるから食べな」

朝食が終わり、翔太を送り出してから、百合は掃除を始めた。

家の前を、白いワゴンが通り過ぎる。
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