夜兎
③ 不気味
コロンのショーが始まった。
いつものように最高のステージだ。
一曲目が終わり
二曲目が終わる
と…
普段ならこの後、暗転なのだが どうも暗くならない。
メンバー全員が出演する第二幕が控えている。
準備をしなくてはならないのだが 明るいままではどうしようもない。
会場の客(忍者達)も一様にザワつく。
リーダーの丸居は超ベテランだ。
そこはトークで持たせることにし、メンバーの一人、池堀翔太に、照明と音響を一手に引き受けている下っ端メンバーの様子を確認してきてもらうよう指示を出した。
舞台に上がる丸居。
丸居「いやいや…皆さん、すいませんね。なんか明るいまんまで、しかも音が鳴らない。まぁでもね!!それもアリです!! 皆様、この後は第二部が控えてますんでね。是非このまま座ってて下さい。座っててくれたら飴ちゃんでもあげますからね。皆、おりこうさんしててね。」
苦笑いだが、客の反応は上々だ。
------------------------
一方 その頃音響及び照明係の様子を見に来た池堀は 何故か誰もいないことに気づいた。
照明はメインライトだけがONになっていた。
後は全てOffだ。
何が起こったのだろう…。
ついさっき、コロンのステージが終わるまでは裏方担当の新人、八木がいたはずなのだが…。
池堀「仕方がない…」
そう言って彼が 八木の代わりに音を出そうとスイッチに触れかけた
その時!!
突如後から口を抑えられ 、あっというまに手を縛られてしまった…。
--------------------------
ステージ上では丸居のワンマントークショーが続いていた。
舞台袖に待機する他のメンバー達が一際ざわついているのが感じ取れるが 丸居は冷静にトークを進める。
丸居「…そう。でね、そいつに言ってやったんですよ。お前はアインシュタインかっつってさ。」
そう言った次の瞬間
指示も無いのに舞台にはスモックが充満し始めた。
会場はまたたくまに真っ白に。舞台袖、舞台上、客席……周りが全く見えなくなった。
丸居「ケホッケホッ… み、皆さん…ケホッ…だいじょ…ぶですか?…ケホッケホッ…」
むせながら客の心配をする丸居。
だが返答はなく
それどころか舞台袖で騒いでいたはずのメンバー達の声も、いつの間にか消えていた。
いつものように最高のステージだ。
一曲目が終わり
二曲目が終わる
と…
普段ならこの後、暗転なのだが どうも暗くならない。
メンバー全員が出演する第二幕が控えている。
準備をしなくてはならないのだが 明るいままではどうしようもない。
会場の客(忍者達)も一様にザワつく。
リーダーの丸居は超ベテランだ。
そこはトークで持たせることにし、メンバーの一人、池堀翔太に、照明と音響を一手に引き受けている下っ端メンバーの様子を確認してきてもらうよう指示を出した。
舞台に上がる丸居。
丸居「いやいや…皆さん、すいませんね。なんか明るいまんまで、しかも音が鳴らない。まぁでもね!!それもアリです!! 皆様、この後は第二部が控えてますんでね。是非このまま座ってて下さい。座っててくれたら飴ちゃんでもあげますからね。皆、おりこうさんしててね。」
苦笑いだが、客の反応は上々だ。
------------------------
一方 その頃音響及び照明係の様子を見に来た池堀は 何故か誰もいないことに気づいた。
照明はメインライトだけがONになっていた。
後は全てOffだ。
何が起こったのだろう…。
ついさっき、コロンのステージが終わるまでは裏方担当の新人、八木がいたはずなのだが…。
池堀「仕方がない…」
そう言って彼が 八木の代わりに音を出そうとスイッチに触れかけた
その時!!
突如後から口を抑えられ 、あっというまに手を縛られてしまった…。
--------------------------
ステージ上では丸居のワンマントークショーが続いていた。
舞台袖に待機する他のメンバー達が一際ざわついているのが感じ取れるが 丸居は冷静にトークを進める。
丸居「…そう。でね、そいつに言ってやったんですよ。お前はアインシュタインかっつってさ。」
そう言った次の瞬間
指示も無いのに舞台にはスモックが充満し始めた。
会場はまたたくまに真っ白に。舞台袖、舞台上、客席……周りが全く見えなくなった。
丸居「ケホッケホッ… み、皆さん…ケホッ…だいじょ…ぶですか?…ケホッケホッ…」
むせながら客の心配をする丸居。
だが返答はなく
それどころか舞台袖で騒いでいたはずのメンバー達の声も、いつの間にか消えていた。