夜兎
④ 煙
…不気味だ。
「…ッなんなんだよコレ。」
一人呟く丸居。
「ケホッ…みんなッ…どこだ…ケホッ…どこにいんだよ!!?」
返事はない。
何が起きているのか分からない悔しさ。
涙が頬を伝い、頭が朦朧とする…。
…。
倒れかけた丸居の耳に
一瞬だけ聞こえた客席のドアが開く音。
ガラガラ…。
その音を聞いた後、彼は気を失った。
気がつくと、ステージの真ん中に立っていた。
目の前には、見知らぬ男に羽交い締めにされているメンバーの佐々木蓮。まだ気を失ったままらしい。
何だ?
何があった?
今はもう外に流れ害は無いが、先程のスモックには睡眠薬が含まれていた。
丸居は寝ぼけた頭を懸命に働かせた。
何が起きたのか
何故目の前で蓮が羽交い締めにされているのか
周りの状態はどうなのか
だんだんと頭が冴えてきた。
見渡すとステージ上には仲間が勢揃いしていた。
皆、丸居を取り囲むように円型に それも全員が一人ずつ、見ず知らずの者達に拘束され 刃物を突き付けられていた。
異様な光景だ。
皆眠らされ、気がついている者はまだほとんどいないが いずれ皆目を覚ますのだろう…。
……ッ待てよ?
そこで丸居はあることに気づいた。
自分の仲間達を拘束している見ず知らずの者たち
よく見れば
それは『見ず知らずの者達』ではなく
先程まで客席にいた人々
…そう。『お客達』だったのだ。
「…ッなんなんだよコレ。」
一人呟く丸居。
「ケホッ…みんなッ…どこだ…ケホッ…どこにいんだよ!!?」
返事はない。
何が起きているのか分からない悔しさ。
涙が頬を伝い、頭が朦朧とする…。
…。
倒れかけた丸居の耳に
一瞬だけ聞こえた客席のドアが開く音。
ガラガラ…。
その音を聞いた後、彼は気を失った。
気がつくと、ステージの真ん中に立っていた。
目の前には、見知らぬ男に羽交い締めにされているメンバーの佐々木蓮。まだ気を失ったままらしい。
何だ?
何があった?
今はもう外に流れ害は無いが、先程のスモックには睡眠薬が含まれていた。
丸居は寝ぼけた頭を懸命に働かせた。
何が起きたのか
何故目の前で蓮が羽交い締めにされているのか
周りの状態はどうなのか
だんだんと頭が冴えてきた。
見渡すとステージ上には仲間が勢揃いしていた。
皆、丸居を取り囲むように円型に それも全員が一人ずつ、見ず知らずの者達に拘束され 刃物を突き付けられていた。
異様な光景だ。
皆眠らされ、気がついている者はまだほとんどいないが いずれ皆目を覚ますのだろう…。
……ッ待てよ?
そこで丸居はあることに気づいた。
自分の仲間達を拘束している見ず知らずの者たち
よく見れば
それは『見ず知らずの者達』ではなく
先程まで客席にいた人々
…そう。『お客達』だったのだ。