夜兎

⑦ 上忍寮

お昼12時を回った頃。

美知瑠は自分の部屋で目を覚ました。服は昨日のままだ…。

初任務で疲れていたためか 部屋に着いた途端、風呂にも入らず寝てしまったらしい。

美知瑠「ハァ…。」

溜め息をつきながらも
重たい身体を起き上がらせ なんとか服を着替えて、部屋の外に出る。



4ヶ月前に越して来たこの上忍寮は下忍や中忍達の寮と比べ、格段に造りが良い。

人数が限られている分、部屋数は少なく、さほど広くもないのだが

一人ずつそれぞれに、ユニットバス/冷暖房完備の個室が割り当てられており

食堂と保健室以外は、
女子は2階と3階、男子は4階と5階…という風に、全て男女毎にフロア分けがなされている。



美知瑠「とりあえず、お風呂にでも浸かりますかね…。」

ぼーっとした頭のまま、一つ下の2階にある女子大浴場へと向かう。




風呂に着いた。真っ昼間なためか、今の時間は誰も入っていないらしい。

身体を流し、貸し切り状態の風呂に浸かると

美知瑠は目を閉じ
ゆっくりと頭を整理した。今日の予定を確認する。

……

「忙しくなりそうだ。」

そう呟いたかと思うと、ザバーッと 勢いよく音を立て、すっきりした顔で湯舟から出ていった。



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