Affair
「きちゃった…」

驚いている律人に向かって私は笑おうとするけど、
「な、奈津!?」

律人はさらに驚いた。

笑えない代わりに、涙が出てきた。

「中入って」

突然きたうえに泣き出した私を、律人は中に入れてくれた。

「どうしたの?

突然過ぎて、俺訳わかんない」

2人でベッドに腰かけたのと同時に、律人は私に尋ねた。

「今日ね、あの人が珍しく家にいたの」

隠しても仕方ないから、律人に話をした。

「そしたらあの人、私のクローゼットを勝手に開けて、勝手に見たらしくて…」

思い出すだけでも、恐怖で躰が震える。
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