Affair
「友達は仕事だなんだとかでみんな一生懸命で楽しそうで…。

結婚してる友達もいるけど、みんな愛があって…壊れてなんかなくて…」

「――奈津…」

また泣き出した奈津の頬に、俺はキスを落とした。

しょっぱかった。

「今あの人は大変な時期に入ってる。

その時期が終わったら、離婚することを言うわ」

そう言った奈津に、
「うん、わかった。

それまで待ってるよ」

俺は奈津の左手をとると、薬指のつけ根にキスをした。

「奈津。

俺が高校を卒業したら、結婚しよう」
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