Affair
「当たり前よ。

今日は律人の誕生日なんだから」

そう言った私に、
「奈津がいてくれたら、もうそれで満足なんだけどね」

律人が笑いながら言った。

「もう」

私たちは笑いながら一緒に中に入った。

「じゃあ、キッチン借りるね」

「うん」

律人が返事をしたことを確認すると、私はキッチンに入った。

私がいたら満足か。

だから、律人が生まれた大事な日を祝うのだから。

ケーキを冷蔵庫にしまうと、料理にとりかかった。

メニューはポテトグラタンとマカロニサラダとハンバーグ。

律人の好きなものだ。
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