Affair
お湯がいっぱいになるまで、私はバスルームで待っていた。

「藤森くんだったら、どうだったんだろう…」

私は呟いた。

もし藤森くんが私の夫だったら、どうしていたのかな?

こんな沈黙、藤森くんだったらなかったのかな?

考えてみたって仕方がない。

何より、藤森くんは生徒だ。

生徒相手に妄想する先生なんて、気持ち悪いだけだよ。

いや、生徒に片思いをしている時点ですでに気持ち悪い。

お湯がいっぱいになったことを確認すると、夫のいるリビングへ向かった。

「お風呂がいっぱいになりました」

そう言った私に、
「先入ってくれないか?

もう少し続けたいから」

夫が答えた。

「はい…」

私は返事をすると、再びバスルームへ戻った。
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