Affair
「久しぶりに奈津のクローゼットを見てみたら、何か新しいものが多いなって思って。

下着も明るい色やハデなものが多くなったし」

そう言った夫に、
「――クローゼット、見たんですか？」

私は驚いて聞き返した。

「別に、奈津に欲しいものがあるんだったら何も言わないけど」

そうじゃなくて…！

私は、夫が勝手にクローゼットの中を見たことに怒っているのだ。

だけど律人のことは、まだ気づいていない。

でも、せっかく律人の好みにあわせた服や下着を見られたことには腹が立った。

「やっぱり奈津は明るい色が似合うなあ」

怒っている私に気づいていないと言うように、夫が近づいてきた。
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