リズ×望-お前の望むままに-
(…自分が二人欲しい。)

正確には、身代わりが欲しい。

望美は切実に、思った。

でなければ、この愉しそうに笑いながら、よからぬ事を『絶対』に考えている人の相手を、誰かにして欲しい。

自分では、もう…ムリな気がする。

目を離したら何をするか分からない酔っ払いと。

目を離さずにいたら絶対に、この身が大変なことになるのと。

どちらを選んだらよいのだろうか。

リズヴァーンの膝の上で望美は、暫く考え込む羽目になった。


母が言っていた。


『酔っ払いの相手は大変よ』と。


それを、身をもって知った夜だった。



後書き&おまけ→
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