月と太陽の恋模様


「とりあえず夏実は医務室へ運ぶ。皆は各自朝に説明した通りに動いてくれ。俺は夏実の容態を確認したら行くから。」




陽崎先生は酒井先輩をおぶり、急いで医務室まで走って行った。


皆の中に暗い空気が流れる。




「皆!夏実は大丈夫だよ!きっと熱中症だよ!まだ出演まで時間あるんだし戻ってくる!
早く練習しようよ!」




一番心配しているはずの風先輩が明るく声を張り上げた。




「そうよね!あー心配して損しちゃった!」
「酒井が出ないわけねーもんな。」
「早く練習しないと先生に嫌われちゃう!」




風先輩の意志を汲み取ってか先輩達は口々に騒ぎ出す。


皆が段々和やかな雰囲気になっていった。
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