月と太陽の恋模様
「……優ちゃん、ごめんね。」
先輩は静かに切り出した。
「もう分かってると思うけど、私は陽崎先生が好きだったの。」
"だった"か……
「合宿の時、陽崎先生と優ちゃんの姿を見て……全部分かった。きっと先生は優ちゃんを―――…」
先輩が悲しい笑顔を私に向ける。
「ずっと私は陽崎先生を見てたのに
ずっと陽崎先生を想ってたのに何で優ちゃんなの…って思ってた。」
先輩……
私は口が開かない。固まってしまっていた。