月と太陽の恋模様


「……すみません、先生。嘘つきました。クッキー焼いたので食べて下さい。それでは。」




私は一方的に語ってノートを取ってそそくさと場を離れた。




「ありがとう!優!」




……声大きい。


私は振り返らなかった。無我夢中で足を急かす。


…あんな大勢の前でチョコを渡すのは緊張する。




「ふぅ……」




ノートを教室へ運び、それぞれに配る。


ふと見ると私のノートに付箋が貼られていた。


そのページを開くとメモが挟まれていた。




"放課後、屋上へ。"




……部活終わってからで良いよね?
< 618 / 670 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop