Line ~何時ものセリフで~
私の誕生日だ
すっかり忘れていた…

驚きのあまり反応出来ない私

『ロウソクの火、消して』の言葉に
慌てて目の前に置かれたイチゴが沢山の
ケーキにところ狭しと刺さった、きっちり30本のローソクの火を吹き消した。

「「「お誕生日おめでとう!」」」

パンッパンッ!

電気が付くと同時に皆の声と
クラッカーの音

「あ、ありがとう…ございます」


この年になって誕生祝なんて今更って
思ってたのに、こんなに嬉しいなんて…


笑顔をつくりたいのに、目頭が熱くなって
瞬きをひたすらしていた

ヤバい、泣きそう…


更に、思いがけず皆からプレゼントなんて貰ってしまったからお礼を言いながら
今にも涙が溢れそうな瞳を向けていると

「おっと泣くのはまだ早いよ、あっちで
お待ちかねの人がいるんだから」

視線の先にあるのは社長室だった。
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