Line ~何時ものセリフで~
雅人達は、お互い『責め』という名の
指輪を外し、今度こそ本当に想う人の
ところへ向かおうと、きちんと別れ、
雅人は家を出たと言っていた。
そのために出張が1週間延びたのだ
そうだ
雅人の話に、まさかそんなことになって
いたなんて思いもよらず、私はかなり
驚き動揺した
別れたと聞いて、はいそうですかと
勢いで飛び込めるほど若くないし、
きっと私には知り得ないことが二人には
沢山あったに違いない
言葉が見つからない…
どうにも反応出来ない私に気付いてなのか否か、雅人がふと思い出したように
「そういえば麗子が
『貴方の本当の想い人に伝えて、
酷いことをしてしまってごめんなさい
本当はあの目が合った時
感じていたのに…』って言ってたんだけど分かるか?」
瞬間、私の脳裏に初めて麗子さんを
見掛けた時の場面が蘇り、あの時感じた
感覚は彼女と同じだったのだと確信した
そして、彼女の言葉は私の背中をポンと
押してくれた気がした…
「勿論」
じんわりと視界が歪んでくるのを
感じながら微笑んだ。
指輪を外し、今度こそ本当に想う人の
ところへ向かおうと、きちんと別れ、
雅人は家を出たと言っていた。
そのために出張が1週間延びたのだ
そうだ
雅人の話に、まさかそんなことになって
いたなんて思いもよらず、私はかなり
驚き動揺した
別れたと聞いて、はいそうですかと
勢いで飛び込めるほど若くないし、
きっと私には知り得ないことが二人には
沢山あったに違いない
言葉が見つからない…
どうにも反応出来ない私に気付いてなのか否か、雅人がふと思い出したように
「そういえば麗子が
『貴方の本当の想い人に伝えて、
酷いことをしてしまってごめんなさい
本当はあの目が合った時
感じていたのに…』って言ってたんだけど分かるか?」
瞬間、私の脳裏に初めて麗子さんを
見掛けた時の場面が蘇り、あの時感じた
感覚は彼女と同じだったのだと確信した
そして、彼女の言葉は私の背中をポンと
押してくれた気がした…
「勿論」
じんわりと視界が歪んでくるのを
感じながら微笑んだ。