Line ~何時ものセリフで~
紙を見ながら何やら考え込んでいた雅人が
不意にテーブルのケーキのクリームを
人差し指に取り、ペロリと舐めながら


「ケーキプレイしてみる?」

「しません!」


真顔で言うなっつーの!

プルプルと私の握り拳が怒りで震えだす


やっぱりあの紙は見せずに捨てるべきだった…


私のトキメキを返せー!!


やっぱり軽い…
なんでこんな軽い奴を好きになってしまったんだろうか


ガックリと項垂れていると

「ハッピバースデートゥーユー♪…」

雅人が歌い出した

………


「お誕生日おめでとう、まだちゃんと
言ってなかったから」


歌い終わると、そう言って私を真っ直ぐ
見て優しく微笑んだ。
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