七物語
だが…こんな雪だらけの場所を何を手掛かりに捜せというのか…
雪崩が起きたときに共に巻き込まれたのであれば自分と近い場所に5人はいる……氷山はその考えに賭けた。
捜索してから30分が経過した。
やはり…見つかるはずないか…
そう諦めかけた時だった…
白い景色に人影が見える。
確かにこちらに向かって何人かが歩いていた…
吹雪く雪が視界を遮ってよく見えない…
氷山もその人影に向かって歩き出す。
そして近づいてその正体が分かる…
あの5人だ…!
間違いない!!
顔まではハッキリ見えないが服の色であの5人だと分かった。
よかったぁ…
安心して大きな溜め息が出た。
自分の命も助かった気がした。
手を振ると向こうもこちらに気づいたらしく手を振り返した。