七物語
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…………………
………寒い…!
寒さで一気に起き上がる…
暖炉の中は完全に冷えきっていた。
「………ふわぁー…寒みぃ…」
氷山に続いて若い男性が大きく口を開きながら起きる。
その彼氏が起きたのを感じ取って彼女も起きる。
同じくあくびをして小さな手で口をおさえた。
そして3人が起きた物音で、カップルではない方の女性も起きていた……
女性は起きるなり辺りをキョロキョロとしだした。
「……あれ…?」
「………どうしたんですか?」
これが初めて彼女と交わした会話である。
女は軽く口を開くとこう言った…
「………あのおじさんが…
……………いない……!」
「…え?!」
部屋のあちこちを見るがあの年長の男性の姿はなかった。