七物語





「……ごめん!…さ…寒すぎて歩けそうにない…!」
それを聞いて振り返ると部屋からまだ一歩も出ていないカップルの女性が棒立ちになっていた。






「……そうですね…ちょっとこの雪の中を歩いて行くのは逆に危険すぎますね…」
と言おうとしたが…




「………分かった…!ならユリと…あんたはここで待ってろ。俺とこいつで見に行ってくる…!」
男は女性同士を残し、氷山と見に行くと言った。




「……あ…ちょっと…」

氷山も小屋に残りたかったが…それも言えるはずもなく…


「…大丈夫なの……?」
男の彼女が彼氏を気遣う。

「……あぁ!大丈夫だ…!…あんた、ユリのこと頼んだぞ…」
「……はい…」
別の女性にそう言うと、戸を締め顎で氷山に歩くよう指示した。







…………はぁ…


心の中で大きな溜め息を吐きながらも有無を言わさず歩かされた。












そしてようやく着く…

大きな木の目印に…
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