七物語
男以外誰か同行した訳でもない…
だからといって自分でここまで埋まることなどできるはずもない…
そもそもこの男は死んだのか…
そしてある考えもよぎる……
「……まさか…………ひとりでに動いた…?」
「…バカな!そんな非現実的なことがあってたまっかよ!!……誰か……誰か俺らの他にいてやったに違いねぇ…!」
「………でも………他に誰が!!?」
「……分かんねぇ!!分かんねぇけど……幽霊とかそういうふざけたこと言ったらぶっ殺すぞ…!!」
「……………」
もちろんそんなもの信じてなどいなかったが、正直幽霊の存在に頼りたかった。
雪女なるものは本当に存在するのかもしれない…
氷山はこの時怯えながらも自分中でそう結論づけた……
山小屋へ戻る2人の間に言葉はなかった…
そしてようやく山小屋に着く…
戸を開ける前に2人に事実をどう説明するか考えた…
……ありのままを話そう…。
後々嘘がバレてめんどくさくなるよりはいいだろう…