七物語


そう決心すると素早く戸を開けて山小屋の中へ避難した…






すると1人の女性が突然部屋の奥から2人に気づき、駆け寄ってきた。



「………どうしました…?」

自分好みの女性だから顔を見なくてもすぐあの女だと分かった。


だがよくよく顔を見ると涙目で何かあったような表情をしている。


「…………何があったんです…!?」

女性の肩を掴んで心配してる表情を作るなり言った。









やはり綺麗だ……
















「………ユリさんが帰ってこないんです…!!」
その言葉で我に返る。


女性は若い男の方を向くと大声でそう言った。






「……は?!」
男は聞き間違いだと思い、聞き直した。






「………ユリさんが………ユリさんが…!!」



部屋の中に確かに男の彼女はいない…




「………ふざけんな!なんでいねぇんだよ…!」
「……あの後、やっぱり私も行く!って言って出て行っちゃったの…!」
< 30 / 73 >

この作品をシェア

pagetop