七物語





「…ユリさぁぁあん!!」
「……ユリさぁぁぁぁん!!」辺り全体に聞こえるぐらいの声で呼ぶが返事はない…



あまり大声で叫んで再び雪崩が起きてしまっては困るため返事がないのを確認すると再び歩き出した…















そして見覚えがある木が見え始める。







さらに歩くと吹雪の中、しゃがんでいる人影がうっすらと現れた。






恐らくあの男だろう…






はぁ…と溜め息を吐くと、それと同時に女が手を振りほどいて男のもとに駆け寄っていった。



氷山も同じ速さで近づく。




彼のもとに辿り着いたがしゃがんでいて顔を上げようともしない…




「………み…見つかったの…?」


















「……あぁ…
















………どうやら雪の中にいるみたいだ…」

細い腕が加わり、キレイに腕が3本並んでいた。



「……キャアァアアア…!!」

突然雪から突き出た腕を3本見せられ、驚きのあまり氷山にしがみつく。


そして子猫のようにぶるぶる震えた。



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