七物語



「…ちきしょう!!誰だよ…!おい…!…出てこいよ!!………俺を殺してみろよ…!!え?!」

男は立ち上がって360度見渡す。






















ガサガサガサガサ……!
ドサッ!





「…きゃっ!!」









音がした方を見ると風で木が揺れて雪を落としたところだった。











「…帰りましょう…」
いろんな意味で寒気がしたため山小屋に戻ろうとする。



それに続いて女も駆け足で氷山のもとへ戻った。







だが男は亡くなった彼女と手を繋ぎその場を離れようとしなかった。





「……何してるんですか!!」
「…俺は動かねぇ!!…ユリを………ユリを殺した奴をとっ捕まえて…同じ目に遭わしてやる…!!もうこうなったら殺さないと済まねぇ…!!」


今にも自分たちもを殺してきそうな勢いだった…




正当防衛で今のうちにポケットに入っているサバイバルナイフで殺しといた方がいいのではないかと僅かに思った。






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