七物語
「……そっとしてあげた方が…」
女が困った表情をして言ってきた。
それには賛成だ…!
その方が女と2人っきりになれて好都合だ。
ただ……
これ以上死人が増えるとなると……
いや……
もうクビは決定だな…
開き直った。
もう最後なんだからこの女を抱いてやろう…!
それぐらいの気持ちで2人っきりになってやる!
今のうちにしかできないことをやり尽くすんだ…!!
「………そうですね…分かりました…。……好きなだけそこにいても構いません。…ただ気が済んだり、状況が変わったらすぐに戻ってきてください!いいですね!!」
「……あぁ…」
とりあえずそんな言葉だけでもかけておく。
むしろ本当は帰ってこないでほしいと願っているが…
男はユリの腕を額にくっつけると目を閉じ、黙って下を向いた。
「……ユリ……………」
氷山たちはその姿を背にして山小屋に戻った。