七物語
日記帳はバサッとページを開いて燃え始めた。
これで当分暖まるだろう…
一呼吸おくと女のそばに寄って腰をおろす。
温かい…………
日記帳のおかげで程よい炎となっている。
開いたページは端から燃えていき、最後の方にチラッとキレイな字で書かれた文が見えた。
『…気分…換に私…明日1人で山登りに行く…とに……した………』
後は燃えてしまっていて見えなかった。
そして読めた部分もすぐ燃えてなくなった。
ふと女に目を戻すと顔色がよくなってこちらを見ていた。
だがすぐに悲しい顔をしてすぐに下を向いてしまった。
「…………大丈夫でしょうか…?…ほっといても……」
やはり男の安否が気になるらしい。
氷山は肩を落とす。
「………んー…大丈夫なんじゃない?」
適当に答える。
だが女は下を向いたまま顔を上げない…
「…………やっぱ私見てきます!!」