七物語
case00-2
「………で……その人…死んじゃったの…?」
つい聞き入ってしまった美沙は勉強がはかどらないことを悟ると教科書と問題集を付箋をして閉じる。
「……そりゃまぁ…死んだでしょ…」
当たり前でしょと言わんばかりに答えられた。
「……だって端(はた)からみたらその人が5人殺したとしか考えられないでしょ…」
「……まぁねぇ……」
「………さてと…あたしお風呂入ってくるね!」
時計を見ると8時半を回っていた…
「…うん…分かった。…んじゃ私はもう少し勉強してるよ!」
再び教科書を開く。
「…かぁ~…相変わらずだねぇ~…。そんな勉強ばっかしてるとバカになるよ…。」
加奈子が呆れた声で言った。
「……うるさい……早く入ってきな…。」
「……はいはい、言われなくても入りますよぉ~!…じゃ出たらまた電話するね!」
「…えぇ~…」
「……なんか文句あんの?」
声色を変えて言う。
「…分かった分かった!出ます出ます…。」
「…よろしい!……じゃね!」
「…はぁ~い…。」
プツンと電話が切れた。