七物語
「…とは言ったものの……」
完全に加奈子のペースに巻き込まれたせいで、勉強に集中できる気がしなかった。
外の雪がさらに荒れだすと、加奈子の話を思い出してゾクッとした。
勉強机の前から離れてカーテンを閉める。
「………寒いよぉ~…!」
ヒーターから離れたため体中に寒さがのしかかった。
我慢できなくなってテレビの前に置いてあるファンヒーターのスイッチにも手をのばした…
ファンヒーターが点くなり体のあちこちを温風にあてていく…
「………ふぅ……」
ある程度温まるとコマーシャル明けのテレビにあくびをしながら目を向けた。
だが今日はなんだかつまんない…
最近のバラエティーは若手をたくさん出演させていて面白みに欠けている。
この番組もまた裏番組のドキュメンタリー番組に負けて打ち切りになるのだろうか…
目の前のテーブルには昨日遊びにきた友達らが散らかしていった飲みかけのコップや食べかけのお菓子などが散乱していた。