七物語
こういう状況の時はたいてい1人でどうにかするのだが、今回はこの5人のお守りもしなければならない…
最悪だ…
いつしか雪を蹴りながら登っていた。
四方八方どこを見ても雪…
まるで砂漠平原にいるかのように、私たちはただ山小屋というオアシスを探し続けた…
「………さささささ寒いぃ…」
「……う゛ぅぅ…」
確かに異常なほど今日は寒い…
私の長年使ってきたこのウェアーでも寒いと感じるほどだ…
恐らく氷点下20度は越えてるだろう…
耳も鼻も今にもパキッと割れそうなぐらい寒い…
グローブを着けているにもかかわらず指を曲げるのが精一杯だ…
頭も何かに締めつけられているかのようだった…
次第に氷山も無口になっていき、先ほどまで皆に呼びかけていた自分が嘘のように思えた。
小屋を探し始めて何時間経っただろうか…
依然景色は白いままだった…