彼は私の金魚。
ダイニングルームの扉を開けると
入れたての紅茶と
焼きたてのパンのいい香りに食欲をそそられる。
「おはようございます。お嬢様、御坊ちゃま。」
『おはよう。爺や。』
「お嬢様、お紅茶は何になさいますか?
御坊ちゃまは珈琲とお紅茶、どちらになさいますか?」
「私は、今日セイロンにするわ。」
「僕は、珈琲で。」
「かしこまりました。
お嬢様、お砂糖とミルクはどうなさいますか?」
「お砂糖は二個、ミルクはいらないわ」
「かしこまりました。
御坊ちゃまは、どうなさいますか?」
「僕はブラックでいいですよ。」
「かしこまりました。」