彼は私の金魚。


「橘さん、私は爽世様を保健室へお連れしますので
 先生にそうお伝え下さい。」

「いえ!私も一緒に参りますわ!」

「必要ありません。部外者には関係のない事です。」



そう言い放ち、歩き出した。



「爽、この程度の貧血なんて大丈夫よ。」

「いえ!そうはいきません!」



爽は何故か、少し怒っているように思えた。

保健室へ着くと先生は不在だった。


< 31 / 65 >

この作品をシェア

pagetop