彼は私の金魚。


「爺やに迎えを頼んで参ります。
 あと、早退の手続きも。
 くれぐれも起き上がってはいけませんよ。」

「わかったわ」

「では、失礼します。」



そう言って保健室から出て行った。

一人になった空間に時計の音だけが響く。

心地いいリズムで…。

ああ、熱い。頭がズキズキする。

だんだんと遠のく意識…


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