彼は私の金魚。



授業中という事もあり、静まり返った保健室前の廊下。

ブレザーのポケットから携帯を取り出し電話をかける。



「爺やですか?爽世様が体調を崩されまして…
 ええ、迎えを頼みます。」



ピッ


電話を切り、職員室へ向かう。

情けない…朝、支度された時に

何故気付けなかったのだろう。

朝、一番に顔を合わせるのは私だというのに。



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