彼は私の金魚。



静かな階段、静かな廊下。

教室の扉を開けると、そこには奴が。



「やあ、爽君」



私を見てにっこり笑うこいつは


西園寺 健(タケル)



「おはよう。西園寺君、今日も遅い登校ですね。」

「まあね〜。ところで爽君はどうしたの?
 今授業中だよ?」



奴に話すのは面倒だ。



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