彼は私の金魚。



「君には関係のない事だよ。」

「君は冷たいね〜。
 爽世ちゃんにはとーっても優しいのにね。
 それに、僕に関係ないって事ないでしょ。」



そう言って奴は笑った。

自分と爽世様の鞄を取り、教室を出ようと扉を開けたとき。



「あっ、神宮寺君。
 今度の日曜の食事会、忘れないでね。」

「ええ、忘れていませんよ」



そう言って私は振り返り、奴に作り笑いをし扉を閉め、

爽世様のいる保健室へ向かう。


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