きみを好きになる瞬間
「ふうん…やっぱりさすがに恥ずかしい?幼なじみの僕にこんなことされて」
「は、離してよ…!」
押さえつけられた手、捲られた服、私の体を弄ぶ結生。
私に羞恥心を感じさせるには充分すぎた。
それ以上に、こいつが誰なのかわからなくなる。
いつもの、いつもの結生だったら、こんなことしない。私の知ってる結生は犬みたいに後をついてきて、お人よしで頼まれたら断れなくて、誰にでも優しい。
こんなの、結生じゃない。
結生はまたくすりと微笑んで、私の鎖骨に噛み付いた。
「ん…っ」
あまりにも急にされたから驚いて吐息みたいな声がうっかり漏れる。