永遠 ~ずっと、愛してる~
 「そうだな。女の子らしくしてたら好みだ」



 胸にグサッと刃物が刺さったような感じだ。



 どうしてそんなこというの?



 あたしの好きだった優輝は言わない。



 そんなこと言わない。



 「女じゃないよ」



 この声・・・瀬華・・・?



 今日は一緒になりたくなくて早めに家を出たのに!



 「心が男なんだ・・・」



 瀬華の頬に流れる一筋の涙。



 こんなにも美しく、はかないものだったなんて、知らない。




 「もうっ・・・金輪際あたしと瀬華の事情に首を突っ込まないで」



 瀬華、どれだけ傷ついてるの?



 どれだけ涙をこらえてきたの?



 全部吐き出して。



 あたしが全て受け止めるから。
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