-Vermillion-
久しぶりに三人での夕食。
ママの料理は真朱とはまた違った味で、何だか懐かしかった。
お風呂に浸かりながら、
パパも帰って来られれば良かったのに、とぼんやり思う。
真朱の態度に少し違和感を覚えたけど、
きっと戸惑っているんだ、と一人で納得した。
もう長い事、二人だけで過ごして来たから……
布団を口元まで引っ張って来ると、物思いに耽った。
扉の先は魔界、遥はそう言った。遥は色んな事を知っている。
どうしてだろう?
私とは大違いだ。同じ歳で、同じ朱い瞳を持っているのに。
「美影は、地獄蝶だったよね…?地獄から来たの…?」
‐はい。ですが何処から来たのかは、分かりません…
「ならどうして、地獄蝶なんて…」
‐何者かと聞かれたら、そう答える様に言われておりますので。
「誰から…?」
‐それすらも、分からないのです。
ママの料理は真朱とはまた違った味で、何だか懐かしかった。
お風呂に浸かりながら、
パパも帰って来られれば良かったのに、とぼんやり思う。
真朱の態度に少し違和感を覚えたけど、
きっと戸惑っているんだ、と一人で納得した。
もう長い事、二人だけで過ごして来たから……
布団を口元まで引っ張って来ると、物思いに耽った。
扉の先は魔界、遥はそう言った。遥は色んな事を知っている。
どうしてだろう?
私とは大違いだ。同じ歳で、同じ朱い瞳を持っているのに。
「美影は、地獄蝶だったよね…?地獄から来たの…?」
‐はい。ですが何処から来たのかは、分かりません…
「ならどうして、地獄蝶なんて…」
‐何者かと聞かれたら、そう答える様に言われておりますので。
「誰から…?」
‐それすらも、分からないのです。