-Vermillion-
‐主様、お許しください。私は貴女に嘘をつきました。
「どうしたの…?そんなに畏まって…」
‐この扉は魔界に繋がっているのかと聞かれた時……
「うん…」
‐私はあの扉が、魔界に繋がる事を知っていました。
「そんな…何の為にそんな嘘を…?」
‐それは……今の主様には酷すぎます。その時が来たら必ずお伝えします。
「その時…?」
‐はい。その時が来たら、必ず……~
カーテンが開かれて、私はゆっくり目を開いた。朝になった様だ。
覗き込んでいるママの顔が、ぼんやりと見える。
私は目を擦ると、小さく欠伸をした。
「朱乃、先生に電話入れたから、今日は学校休みなさい。」
「今日から学校だっけ…」
「GWはもう終わりよ。それから、ご飯食べたら警察に行ってね?」
「警察…加奈は…?」
「明日お通夜だそうよ。
多分爽君も遥ちゃんも、今日は一日警察にいると思うわ。」
お昼と食べた後は美影を連れて、真朱とバイクで警察署へ向かった。
風で吹き飛ばされない様に、小さな籠に入った美影を上着で庇う。
***
‐今の主様には酷すぎます。その時が来たら、必ずお伝えします。
「その時…?」
‐はい。その時が来たら……~
***
「……乃、朱乃。降りないのか?」
「え…何…?」
「もう着いた。降りて。」
「あ、あぁ…ごめん…」
私は慌ててバイクから降りて、真朱を見上げた。顔色がすごく悪い。
「真朱、大丈夫…?顔色が…」
「何?ごめん聞こえなかった。もっかい言って?」
「ううん。何でもない…何でも…」
私は顔を伏せた。
昨日から真朱は、人が変わってしまった様に怖い顔ばかりしている。
「どうしたの…?そんなに畏まって…」
‐この扉は魔界に繋がっているのかと聞かれた時……
「うん…」
‐私はあの扉が、魔界に繋がる事を知っていました。
「そんな…何の為にそんな嘘を…?」
‐それは……今の主様には酷すぎます。その時が来たら必ずお伝えします。
「その時…?」
‐はい。その時が来たら、必ず……~
カーテンが開かれて、私はゆっくり目を開いた。朝になった様だ。
覗き込んでいるママの顔が、ぼんやりと見える。
私は目を擦ると、小さく欠伸をした。
「朱乃、先生に電話入れたから、今日は学校休みなさい。」
「今日から学校だっけ…」
「GWはもう終わりよ。それから、ご飯食べたら警察に行ってね?」
「警察…加奈は…?」
「明日お通夜だそうよ。
多分爽君も遥ちゃんも、今日は一日警察にいると思うわ。」
お昼と食べた後は美影を連れて、真朱とバイクで警察署へ向かった。
風で吹き飛ばされない様に、小さな籠に入った美影を上着で庇う。
***
‐今の主様には酷すぎます。その時が来たら、必ずお伝えします。
「その時…?」
‐はい。その時が来たら……~
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「……乃、朱乃。降りないのか?」
「え…何…?」
「もう着いた。降りて。」
「あ、あぁ…ごめん…」
私は慌ててバイクから降りて、真朱を見上げた。顔色がすごく悪い。
「真朱、大丈夫…?顔色が…」
「何?ごめん聞こえなかった。もっかい言って?」
「ううん。何でもない…何でも…」
私は顔を伏せた。
昨日から真朱は、人が変わってしまった様に怖い顔ばかりしている。