あなたの隣で。
時間
「おい、帰るぞ〜百合」
「……はいはい」
あの日から明希とわたしは
登下校を共にするように
なり早1週間近く経過した。
しかし一向に
わたしは明希を彼氏として
見ることはなかった。
ただ単に
阿南明希という1人の
人間としか
見ていない。
…まぁ当たり前のことだよ。
明希と好きで付き合ってるわけじゃないんだから。
………むしろ嫌いだ。
たらしでチャラくて
問題児。
わたしの1番
嫌いなタイプの男だ。
好きになれる訳がない。
……もうこんな関係で
2週間もたってしまった。
いつになったら
この関係から抜けだせるだろう。
毎日そんな事ばかり
わたしは考えていた。