あなたの隣で。
「……明希……?」
まさかと思いながら
恐る恐る明希に話しかける。
だって明希は家で
待ってるって言ってたし。
公園にいるはずがない。
───────だけど振り向いた男の人は……
「………百合?」
明希だったんだ。
「明希?なんでこんなとこに……」
そう言ってわたしは
思わず言葉が途切れた。
明希が…泣いていたから。
「明希…?どうしたの?」
「………っ………」
こんな明希の姿
初めて見た。
こんなに辛そうな顔をして、涙をボロボロと流している明希の姿を。
わたしはそんな明希の姿
を見て胸が苦しくなった。
「明希っ…ねぇ…なんで泣いて…」
────────ぎゅっ
………え?
わたしが聞き終わる前に
わたしは…明希の胸の中にいた。