あなたの隣で。




わたしは一つ決心をした。



「…阿南くんのとこ
行ってくる…やっぱこのまま話せないの嫌だから…」


美央は笑顔でうなずいた。


「分かった!2限めの授業
までには戻ってきてね!!」


「…うん!」



そう言い残して
わたしは教室をでた。



――――――どんっ



「おぉっ!危ないじゃないか!!もう授業始まるから
席に着きなさい」



ぶつかったのは
一限めの授業の先生だった。



先生……ごめんね。
今日だけ…さぼらせて。



「先生ごめんっ」


「あ、おいっ!!和泉!!!」



わたしは先生の言葉も聞かず廊下をひたすら走り


阿南くんのいる
屋上へと向かった。






< 60 / 69 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop