【短編】間違い電話
『ちょっと待て!』

俺は、後ろから奈緒を抱きしめた。

『俺じゃだめか?俺じゃあ奈緒の恋人にはなれないのか?』

俺は、自分の心の内を言った。

「その言葉、待ってたよ。」

奈緒はくるりと回って俺の方を見た。
その顔は最高の笑顔だった。

『えっ?待ってたってどういう意味?』

「私は大和君のことが好きだったから大和君が私のことどう思っているか知りたかったから亮君に協力してもらったんだ。」

(そういうことか。)

俺は、納得した。

(だが、明日亮は半殺しだな。)

俺は、そんなことも思った。
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