【短編】間違い電話
「ありがとう、最後まで話しを聞いてくれて。」

滝沢は、言いたい事を言えてすっきりしたような顔をしていた。

『いいって気にするな。またなんかあったら電話しろよ。』

俺は、携帯の時間を見てみた。
時刻はもう夜の11時になっていた。

『もう遅いから家まで送るよ。』

俺はさりげなく机にあった伝票を取った。

「いいよ、悪いよ。」

滝沢は、俺の手から伝票を取ろうとした。

『気にしない、気にしない。』

滝沢の頭を軽く叩きながら言った。

「ありがとう、内藤君。」

滝沢は、顔を赤くしながら言った。
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