桜‐幕末恋物語‐
「・・・君が女だというならその被りもの外してみせてよ」
「外したからといってなんの意味があるのか分かりませんね」
私の言葉に沖田さんは笑顔で無言の圧力をかけてくる。
「・・・はぁ。分かりましたよ」
先に折れたのは私だった・・・。
渋々フードを外したその瞬間、4人が息をのんだ。
ブサイクでごめんなさいね~とおもいながら私は4人を見つめる。
「っ・・・なんだ普通にかわいいじゃん」
最初に言葉を発したのはやはり沖田さん。
「こんな別嬪さんがいるのか・・・」
「島原の女どもよりいい顔してんじゃねぇか・・・」
「・・・」
そんな口々にお世辞を言われると逆に肩身が狭くなる・・・。
斎藤さんに至っては何も言わないでいるし。
はぁ・・・。なんで私はお父さんとお母さんのように美形に生まれてこなかったのでしょう・・・。(←無自覚なだけで、めちゃくちゃかわいいです!)