桜‐幕末恋物語‐
総「君の居場所はここなんだよ」
そう言って部屋に入ってくる沖田さん。
それに続くようにぞろぞろと幹部の皆さんが入ってくる。
小さな部屋に大人数で入ったせいで少し息苦しい・・・。
近「おかえり、胡桃君」
桜「っ・・・ただいま帰りました」
私は目に涙をためながら微笑んだ。
―――それから私は毎日隊務に打ち込んだ。
稽古もさぼることなく必ず出る。
そんな私の心中には必ずこの言葉があった。
“皆のために少しでも強く。皆のために雑務だろうと全力で”
強い意志があれば、いくらでも強くなれる。
そう言い聞かせて日々努力をした。
あとひとつ・・・私は毎日鬼桜を磨くようにしていた。
大切な愛刀だから・・・。