桜‐幕末恋物語‐
伊東甲子太郎
月日が流れるのは早いもので、気づけば季節は秋。
次第に寒くなってきている。
けれどそんな中、私は門の横にたたずんでいた。
理由は、平助君と同門である伊東さんが入隊するから。
何故か私はそのお出迎えに駆り出されていた・・・。
隣には平助君。
平助君はこの間まで隊士募集のため江戸に行ってたんだけど、ついこの間帰ってきた。
桜「あれそうかな?」
平「ん?あぁ、そう」
遠くから歩いてくる人たちを見て私は気を引き締めた。
いくら史実で悪い人だからって気は抜けないからね。
まぁ、いまのうちに油断させておけば後が楽ってこと。
平「おーい!伊東さん!」
平助君が叫ぶと、伊東さんは微かに微笑んで少し歩調を速めた。