桜‐幕末恋物語‐
平「それじゃあ帰るか?」
山南「そうですn・・・」
桜「ちょっと待った!山南さんは朱里さんのところに行って来てください」
無理やり言葉を遮ってそういう私に2人は驚いたような顔をした。
山南「でも・・・」
桜「でもじゃない!まだ日が暮れるまで時間があるし、いつもより長く一緒にいられるんですよ!土方さんには私たちから言っておくんで、行ってください」
平「そうだな。山南さん行って来いって」
私たちの説得に、山南さんは優しく微笑んだ。
山南「それでは行ってきます。ありがとうございました」
そう言うと、彼は身をひるがえして人ごみに消えて行った。
桜「山南さん、贈り物探してる時、朱里さんが大好きでたまらないって顔してたんだよ」
私がそう言って微笑むと、平助君の頬が若干赤く染まった。
平「俺だって、お前のこと・・・だ、大好きだし」
呟くような小さな声でそう言った平助君。
私はその言葉に体温が上昇したのが分かった。